男女共同参画について

男女共同参画について - 第50回日本腎臓学会総会 SP-1-5

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育児と臨床キャリア形成の両立

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第50回日本腎臓学会総会特別企画
男女共同参画委員会設立シンポジウム

「男女で育む腎臓学会の未来像・女性腎臓専門医へのキャリア支援」を振り返って

 

SP-1-5「育児と臨床キャリア形成の両立」

静岡県立総合病院腎臓内科 
森 典子、松尾 陽子、松尾 研、田中 聡、小野 孝彦

 

日本の女性一般の就労率は約50%であるが、意思決定の場における女性の割合が非常に少なく、民間における管理的職業従事者の女性の占有率は9.7%、国会議員の中にも女性は9%と低い。医学会でも学会の理事数で見ると、研修認定制度があり教育活動もやっているような法人格のある65学会で調べたところ、1,428人の役員の中に女性は31名、2.17%であった。
 男女共同参画統計データブック2006によると、一般就労女性が妊娠出産した場合、3人に2人は第1子出産に伴って離職しており、出産後復職をするひとの半数しか育休を取れていない。日本の社会における子育てしながらの就労の難しさの現れである。
 女性の医師では大澤真木子らの東京女子医科大学の卒業生1,721人に対するアンケートによれば、卒業後の年数ごとの常勤医としての就労状況はL型を呈している(図1)。産前産後休暇については、日本医師会が2001年に行ったアンケートでは産前産後とも十分に取得ができていないのが現状といえる(図2)。
 医師がキャリアを積んで成長していく大事な時期に、女性の場合は、妊娠・出産という人生で重要な生理的なeventとその後に果たさなければならない育児が重なり、医療現場での就労や研究活動・自己研鑽の妨げとなることが多い。したがって、子育てをする女性のキャリアの形成のためには、(1)妊娠・出産・子育て時期のハンディを最小限にして、離職しなくてもよい環境を整える(2)認定医・専門医の資格が取りやすい条件に変更する(3)意思決定への女性の参加が当たり前になるような社会を作ることが重要である。
 具体的には安心して子育てができる環境の整備として託児所の拡充(24時間保育や秒時保育など)と学童保育の設置、代診制度やワークシェアなどflexibleな就労条件の導入、育児休暇などの離職中のキャリア形成支援が必要である。
 託児所の設置率はまだまだ低いが、託児専門の民間委託業者もでてきており、これから各地での取り組みが期待される。就労条件についても先進的な病院では1人区を2人で分け合うといった柔軟な対応が実践されており、注目を集めている。また、フレックスタイム制を導入し、労働時間の効率化することで男性医師にも好評をはくしている施設もある。
妊娠・出産・子育て期間の女性医師が、離職しないでキャリアを積める環境を整えることにより、医療における医師不足の解消を防ぎ、将来的には医療や医学教育や研究における意思決定の場に、女性医師の積極的な参加が可能となるよう、今から努力を惜しんではならない。

 

 

 


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